さて、申請書類を総通に送った後、リニア廻りの配線作業を行った。現行の200Wリニアも日常のQSOで使うので、切り替えられるようにした。
また、電波障害対策として、無線機の100Vラインに、コモンモードフィルターをとりつけた、これは、中部特機無線や、大新無線のキットを購入、制作。また、リニアの出口には、ローパスフィルターとコモンモードフィルターを2セット装着。これは、信頼性を考慮して、サガミ・エンジニアリング製を新調した。全く、QROは金がかかる。
変更許可書が出てからは、ご近所の電波障害調査に入った。最も、気を使うのがこの調査であろう。総通の調査票だけでは、アマチュア無線を知らない人には判らないだろうと思い、他に簡単な「お願い文書」を作った。
月~金まで、夜8:00から30分、毎日試験電波を出すこと、何かあったら電話して貰うこと、障害が出た場合は、責任を持って対処することなどを書いておいた。
調査対象は、同じ部落で、西側の敷地境界を接する2軒と他に1軒。南側の道路を挟んだ住宅団地の3軒。こちらは50mは離れている・勿論、手土産付きで、説明に回った。幸いにも、自宅の北・東方面は畑と山林で民家はない。田舎はこんな時は助かる。
一週間後に回収に伺ったが、全軒、特に変わりはなかったとのことで、署名を貰うことが出来た。
自宅に関しては、コモンモード等による障害等は認められなかった。ただ、500wで送信すると、白熱電球が明滅する。リニアは1.5kwを消費するので、電圧降下が起きているらしい。これは、特に被害がないので、そのまま。
さて、完成検査であるが、迷わず、アンテナでお世話になっている、FTI社に頼んだ。自分は、現役時代、準公務員だったので、お役所相手は苦手である。
FTIの担当者は、検査日の10:00に到着。まず、書類や無線従事者免許証の確認。次に、リニアにダミーを取り付け、スペアナ等で、リニア本体の出力とスプリアス、周波数偏差等を測定。送信は、各バンドの中心周波数で、RTTYモードでの連続送信。
事前の設定では、ALCを調整して、リニアのメーターで480W程度にしておいたのだが、実際の出力は400Wチョイだった。出力は500W以下であれば問題ないとのこと。
メーカー製のリニアなので、特に問題なく合格。ただ、リニアが球のアンプの場合は、スプリアスで問題になることもあるらしい。
その後は、実際のQSO。40mに出ていた局を捕まえて、599交信。その、相手局と交信時間を書類に記載して、完成検査終了。
FTIさんは、事前に工事完成届を作成して、持参していただいたので、記載事項に誤記がないか、確認して、その場で、印紙を張り、印鑑を押して、午後には総通に送った。検査時間は約1時間半。
FTIの担当者は、同じHAM仲間で、話が弾んだ。総通に検査を頼むと、どのくらい時間がかかるのか聞いてみたが、すぐには返事(時期)は来ないそうである。やはり、点検事業者に頼んで正解だった。
以上。顛末記でした。